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【徹底比較】帝国データバンクと東京商工リサーチは何が違う?どっちの情報が正しい?

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帝国データバンクと東京商工リサーチは何が違う?どっちの情報が正しい?

こんにちは!103です。

取引をするうえで見極めたい企業情報、大手信用調査会社である帝国データバンクと東京商工リサーチ。

「先代から利用しているから帝国データバンクを頼りにしている」

「営業がしつこいから、東京商工リサーチに切り替えた」

 

ひいきにしている企業は片方だけだという会社は多いとは思いますが、私のおすすめは「両社を使い分ける」(後述します)です。

ただし一長一短な面もあるので、両社のうちどちらの情報を信じるべきなのか?を考えたいと思います。

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数字でみる帝国データバンクと東京商工リサーチの違い

両社HPの会社概要や公開数値を抜粋し、比較してみました。

業績などの基本項目を比較

社名 株式会社帝国データバンク 株式会社東京商工リサーチ
法人番号 7010401018377 5010001134287
本社住所 東京都港区南青山2-5-20 東京都千代田区大手町1-3-1
創業 1900年(明治33年)3月 1892年(明治25年)8月
資本金 9,000万円 6,700万円
代表 後藤信夫 河原光雄
従業員数 3,300名(取材部門1,700名) 1,953名
売上高 543億9,100万円 214億2,000万円
総資産 1,091億4,900万円 220億円
事業所 全国83ヵ所 全国81ヵ所(本社2、支社8、支店71)
URL https://www.tdb.co.jp/ https://www.tsr-net.co.jp/

100年以上の歴史があるのはさすが、といったところです。

倒産情報を扱う会社が倒産するわけにはいかないですしね。

 

あと確認してわかりましたが、東京商工リサーチはウェブサイトのSSL化がうまくいってないですね。

問い合わせフォームはSSL化されていますが、トップページ以下はhttpのまま。

全世界の企業情報を取り扱う会社としては心配してしまいます、ファビコンもないし。

久々に見たらSSL化されてファビコンもついていたので、ひとまず安心。ただITに関することは全く興味ないんだな、というのがデザインからよくわかります。

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帝国データバンクの方が質品質な企業情報を保有

表を作ってみてすぐ気付くのは、数値面の差です。

帝国データバンクの方が東京商工リサーチに比べ従業員数約2倍、売上2.5倍、総資産に至っては6倍以上も多いです。

ここまで差があると、ライバルというよりは帝国データバンクの独走ともいえます

ただし事業所数はほぼ同じなので、意味しているのは人数の数だけ対面型の取材を多くしている=質の高いレポートを量産しているということになります。

情報収集のやり方は、それぞれ全く同じではないでしょうが、これだけ人数に差があると、その質にも差があると考えるのが自然です。

 

東京商工リサーチの企業情報は劣るのか?

私の経験則によるものですが、業界1位だから優秀な人が多いわけでなく、ビジネスモデルや戦略が素晴らしいから業界1位であることにほかならず、したがって帝国データバンクの従業員の質は高いとは言い切れません。

人が多いとだらけてしまいますしね。

そして業界2位の東京商工リサーチは常に業界1位という目指すものがあるため、迷うことなく戦略を立てることができます。マネすればいいだけなので。

ほかの視点でいえば「帝国データバンクの高圧的な営業が苦手」、「先代からずっと東京商工リサーチと取引をしている」などの社内事情に依存するため、取引している会社は必ずしも業界1位の会社ではないということです。

どちらか一方にしかない情報も多く存在しているので、両方のデータを閲覧できる体制を整えておくのが肝要です。

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沿革からみる、帝国データバンクと東京商工リサーチの違い

帝国データバンクと東京商工リサーチの沿革から見る違い

少し長いですがご覧ください(表のうしろににまとめ書いてます)。

 

西暦 帝国データバンク 東京商工リサーチ
1892年 商工社創業
1900年 帝国興信社創業
1952年 「興信特報」(現TSR情報)全国版創刊
1963年 中小企業白書に倒産集計が経済指標として採用
1964年 全国企業倒産集計月次発表開始
1972年 データベースサービス開始
1974年 東京商工リサーチに社名変更
データベースサービス開始
1978年 オンラインサービス開始
1981年 帝国データバンクに社名変更
1983年 オンラインサービス開始
1987年 「日経テレコン」に企業情報提供開始
1990年 マーケティングサービス開始
1991年 「G-Search」に企業情報提供開始
1992年 米国ニューヨークに現法設立
1994年 D&Bと業務提携
北京華通人市場信息有限責任公司と業務提携
1996年 TSR企業コードとD-U-N-S®Numberのリンク開始
1997年 D&B「WorldBase」に企業情報提供開始
1998年 帝国データバンクビジネスサービス設立 韓国信用情報株式会社と業務提携
1999年 電子商取引サービス開始 インターネット企業情報「tsr-van2」サービス開始
2000年 帝国データバンクネットコミュニケーション設立 ダンレポートの独占販売権取得
ダンレポートのオンライン提供開始
リスクモンスターと業務提携
2001年 倒産予測値提供サービス開始
個人向け企業情報提供開始
電子入札用電子認証サービス開始
新会員制度TSRポイントシステム開始
2002年 景気動向調査発表開始
2003年 インターネット決算公告サービス開始
2005年 TDBフュージョン設立 D&B Worldwide Networkの提供件数が1億件に
2006年 企業価値評価サービス開始
帝国データバンククリエィティブ 出版・印刷関連事業開始
2007年 帝国データバンク史料館開館 ダンアンドブラッドストリートTSR設立
GCAと業務提携
2008年 TDBマクロ経済見通しリリース開始
2010年 帝国データバンクアクシス設立
2011年 顧客管理サービスBIMAサービス開始
COSMOS1速報サービス提供開始
D&B Worldwide Networkの提供件数が2億件に
2012年 ダンアンドブラッドストリートTSRを事業譲渡
2014年 帝国データバンクアクシスがTDBフュージョンを吸収合併
2016年 帝国データバンク情報システム営業開始
2017年 TSR REPORTに評点履歴とリスクスコア履歴を掲載開始
2018年 D&B Worldwide Networkの提供件数が3億件に
2018年 D&B Worldwide Networkの提供件数が4億件に

長いのでざっくりまとめると

東京商工リサーチが先にしたこと

  • 創業
  • 倒産集計
  • 社名変更
  • オンラインサービス開始
  • 各プラットフォームへの情報提供
  • 海外エリアは業務提携
  • 合弁会社を設立

帝国データバンクが先にしたこと

  • データベースサービス開始
  • 自身の海外進出(現地法人)
  • 部門のスピンアウト化

あまり大きい声では言えませんが、誤解を恐れずに言うと「ビジネスの種を見つけるのは東京商工リサーチがうまい、ただそれをスケールさせるのは帝国データバンクがうまい」といったところでしょうか。

 

ただし帝国データバンクは欲が強すぎてなんでもかんでも独り占めしようという強い意志があります。

そのため海外に現地法人を作ったのですが対する東京商工リサーチは世界最大手D&Bと業務提携を組んで海外情報に強い優位性を持っています。

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情報の精度についてはどちらも同じ、ただし片方にしかない情報も多く存在する

本記事タイトルの回答はこちらになります。

TDBとTSRは業界1位と2位ですがその規模が全くといっていいほど違います、TDBはかなりデカいです。

そのため、力関係によってTDBの方がよい情報を集めやすくなっています。

ただしTSRでしか拾えていない情報もあります。

 

大切なのは、両社の使い分け

TDBのデータを見ていても、どうしても数字面が充実していなかったり、取材拒否で実態がつかめない場合、TSRでは情報をキャッチできている、という場面にこれまで多く出くわしたことがあります。

それに、強いエリア、弱いエリアもそれぞれあると思います。

 

最後にひとこと

103
間違いなく言えるのは、密な関係があればいざという時に色々相談に乗ってくれる(情報をくれる)ことが大きなメリットです

 

まとめてみて、私も参考になりました。

さあ、もっと勉強して知識を付けよう!

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