売掛保証サービスという言葉を聞いたことはありますか?
その名の通り、売掛金が回収できなくなった場合に代わりに保証してくれるサービスのことです。
取引金額の●%が保証料となり、取引金額が大きければ保証料は大きくなりますが倒産による未回収リスクを防ぐことができます。
結局取引における最大の関心事は、相手がちゃんとお金を払ってくれるのかなので、これはとても理にかなったサービスだと思います。
とは言いながらもメリットデメリットは存在するので、説明していきたいと思います。
スポンサーリンク
売掛保障サービスの特徴
取引における安心感。これに尽きると思いますが、以下のようなものが安心感につながっています。
- 匿名性の安心感:売掛保証をかけていることを取引相手に知られない
- 保証の安心感:万が一取引先が倒産してしまった場合でも保証があるため貸倒リスクがない
- 集中の安心感:与信管理に関することは一切考えなくてもよい。空いた資源は営業活動など別のことにフルコミットできる
信用調査レポートと何が違うか
似ているように見えて、根本的に異なります。
1.与信の対象が違う
まず、帝国データバンクや東京商工リサーチの信用調査レポートでは、取引先となる法人そのものの信用性を見ています。
対して、売掛保障サービスでは取引そのものを見ていることが大きな違いです。
2.コストが違う
上記の通り、与信対象が異なるため、取引先が多い場合に売掛保障サービスを多用した場合はコスト倒れになってしまいます。
取引先が多い場合には、より重要な取引先にのみ絞った方が賢明でしょう。
3.取引の判断をする人が違う
読んで字のごとく、信用調査レポートを取得した場合、最終判断は自社になります。
売掛保障サービスの場合は最終判断はサービス提供者(売掛保障サービスを提供している会社)になります。
もちろん取引有無を決めるのは自社です
メリット・デメリット
メリット
冒頭にあげた特徴と同じです。
- 匿名性の安心感:売掛保証をかけていることを取引相手に知られない
- 保証の安心感:万が一取引先が倒産してしまった場合でも保証があるため貸倒リスクがない
- 集中の安心感:与信管理に関することは一切考えなくてもよい。空いた資源は営業活動など別のことにフルコミットできる
デメリット
- コスト高になる:取引先が多岐にわたっている場合、すべての取引先にかけられない
- 保証額に条件有:上限が設定されているためその範囲内での保証となる
提供企業一覧
売掛保障サービスを提供しえいる会社はけっこうあったのですが、情報開示性に乏しいものも多いことから、売上高順(推測含む)で掲載しています。
従って、上位にあるからいいサービスであるということではありません。
イー・ギャランティ株式会社
この業界では老舗のサービス、売掛保証サービスで大きく業績を伸ばしてきた。
株主に伊藤忠商事やNTTドコモ、帝国データバンクを持ち、地銀を中心に多く提携をしている。
スポンサーリンク
T&G(株式会社トラスト&グロース)
親会社は東証一部のラクーン。ラクーン自体は近年は越境ECサービスで業績を伸ばしているものの、この売掛保証サービスが下支えをしている。
運営は株式会社トラスト&グロース。
URIHO(株式会社トラスト&グロース)
上述と同じくラクーン傘下のトラスト&グロースが運営する中小企業向けのサービス。
保証レンジを絞って、中小企業にとって手を出しやすい価格設定にしており、T&G売掛保証とは大きくバッティングはしない構造。
スポンサーリンク
アラームボックス
元々トラスト&グロースの代表だった武田浩和氏がラクーンへ買収後に独立、設立した会社、アラームボックス株式会社が手がける売掛保証サービス。
早々たるVC、企業から資本が注入されており、その関心の高さがうかがえる。
GMOBtoB
仮想通貨取引所など攻めの経営を続けているGMO、実はこのような手堅いビジネスも行っている。
あまり大々的にPRしていないため、別の事業とのクロスセルをポイントとしている可能性も高く、情報開示性は乏しい。
NTTファイナンス
こちらも上述のGMO同様、情報開示性に乏しい。
NTTグループとして取引の深い企業に対してピンポイントでセールスしているものと推察される。
スポンサーリンク
まとめ
この記事のおさらい
- 売掛保障サービスってとっても便利です
- 取引金額の数%を支払うと万が一のリスクに備えられる
- 取引先が少なければ使わない手はない
- 取引先多ければ重要な取引のみにつけよう
まとめてみて、私も参考になりました。
さあ、もっと勉強して知識を付けよう!